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園長挨拶

令和6年4月 ごあいさつ

令和5年度は、「ひのみね」にとって大きな変革の年となります。

全都道府県に肢体不自由施設を設置することを目指した高木憲次第二代東京大学整形外科教授の活動の中、38番目の施設として「ひのみね」が昭和34年に誕生して今年で65年となります。この間、経営母体が徳島県から日本赤十字社に変わり、名称を何回か変更し、支援施設を併設し、乳児院を併合するなどの変遷はありましたが、障がい児者の方々とそのご家族を支援することが私たちの使命です。

令和6年は、能登半島地震で明けました。この65年間、幸いなことに徳島県は大きな災害には見舞われませんでしたが、交通アクセスの悪い超高齢社会を襲った大災害に南海トラフ地震での徳島の姿を重ねられたと思います。能登半島支援では、徳島県からはDMATをはじめ、医師会のJMAT、リハビリテーション専門職のJRATなど、保健医療福祉介護面だけでも様々な支援が行われました。当園からも、日本赤十字社の医療救護班やこころのケア班などとして救援活動に加わりました。

当園のある小松島市中田町新開は、小松島市防災ハザードマップでは津波の基準水位は3mになっています。平成30年には利用者の方々の生活空間を2階へ移転するための居住棟改修を行いました。ただ、施設の老朽化も含めて問題は山積しています。いまも避難訓練を繰り返し、食料を確保し、出来る対応を進めています。

徳島県医療的ケア児等支援センター令和5年1月に受託し開設し、重要な課題の一つとして災害時の対応に取り組んでいます。令和3年に改正された災害対策基本法により、災害弱者の方々に対する個別避難計画を作成することが市町村の努力義務とされましたが、コロナ禍もあり作成は進んでいないようです。医療的ケア児者の方々については、実効性のある災害避難計画を立てることは容易ではありません。発災当初はご自宅で過ごされるにしても、電源・栄養剤等の確保などの特殊な準備が必要ですし、障害・ご家族・住居などの状況により画一的ではなく、地域社会を巻き込む必要があります。このような中、徳島県内でもようやく素晴らしい先行事例ができてきましたので、これを参考に市町村・保健所などに強く働きかけていきます。

当園はこれまでも「相談支援ひのみね」を中心に、在宅障がい者の方々の支援に努めてきました。徳島県医療的ケア児等支援センターを開設してから1年が経ちましたが、私たちにとってさらなる勉強の日々が続いています。医療的ケアが必要な方々の災害時対応が進むことは、ひのみねを利用されている方々、ひいては障がい者の方々への社会の理解が進むことに他なりません。日々の生活中でお困りのことがあれば、何なりとスタッフにお声がけください。ご一緒に解決策を探しましょう

                                                              令和6年4月
                                                                加藤真介



令和5年4月 ごあいさつ

令和5年度は、「ひのみね」にとって大きな変革の年となります。

 最も大きな点は、徳島赤十字乳児院との合併です。乳児院は、児童福祉法により昭和28年に認可された施設で、社会的あるいは医学的事情により家庭で育てることが難しい概ね満2歳までの乳幼児をお預かりして養育する徳島県では唯一の施設です。このようなお子さんの中には、入院するほどではないけれど医療的な配慮が必要な「病虚弱児」がいらっしゃいますが、近隣府県を含めて対応できる施設が数少ないのが現状です。「病虚弱児」の受入れを可能とし、健康上の問題が起こった時に迅速な対応がとれるように、乳児院を「ひのみね」の付属施設とすることになりました。この合併に伴い、「障がい者支援施設ひのみね」も付属施設とすることになりました。
 
 令和5年1月に、「徳島県医療的ケア児等支援センター」を管理棟一階に開設しました。「ひのみね」では、これまでも地域連携課や地域支援課を中心に、在宅の方の支援には力を注いできました。令和3年9月に「医療的ケア児支援法」施行され、医療的ケア児支援センターが各都道府県に設置されることになり、これを「ひのみね」が受託しました。在宅の医療的ケアを必要とされる方とご家族が、より充実した生活を過ごされるためには、これまで医療的ケア児にあまり関わってこられなかった医療・福祉関係者や、教育・就労に関係される方々との連携強化が大切です。「徳島県医療的ケア児等支援センター」はケアには直接は関わりませんが、当事者の方々のニーズを満たすための懸け橋となる活動を展開していきます。
 
 このように、「ひのみね」の福祉施設としての役割が相対的に大きくなりますが、小児科・小児神経科・整形外科・リハビリテーション科などによる専門的な医療が施設の核です。このことを明確に打ち出すために、「徳島赤十字ひのみね総合療育センター」という平成18年に徳島県から日本赤十字社が経営移譲を受けた時から使ってきた名称を「徳島赤十字ひのみね医療療育センター」に変更します。
 リハビリテーション診療は当センターの診療の重要な柱ですが、人的な面や施設面の問題から皆様のご要望に充分にお応えできておりません。今年度は、スタッフを増やすとともに、リハビリテーション棟の増築を行います。現在の訓練室の窓から見える診療棟の中庭のセントラルコートに、一階建ての訓練室を増築します。これにより、理学療法室の面積は約1.3倍に、作業療法室は3室から6室に、言語聴覚室は3室から5室に増える予定です。工事は令和5年度いっぱいかかる予定で、この間、いろいろとご迷惑をおかけいたしますがご容赦ください。
 
 3月には利用者の方の骨と運動器を守るために骨密度測定装置 (DXA)を導入するなど、診療面でも充実を図ってまいりますので、今後とも皆様のご鞭撻・ご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

令和5年4月
加藤真介


令和4年4月 ごあいさつ

 
新型コロナウイルス感染症の流行が始まりすでに2年を過ぎましたが、終息の目途が立っておりません。このような中、障がい者やご家族の方々におかれましては、感染症対策による様々な制限が、からだとこころの両面により大きくのしかかってきていることと拝察いたします。幸い、徳島赤十字ひのみね総合療育センターおよび徳島赤十字障がい者支援施設ひのみね内では感染者は発生いたしておりません。これも、利用児者およびご家族、関係者の皆さまのご協力のおかげと感謝申し上げます。
 
 私どもは、利用児者の方の感染予防を第一に考えており、外出/面会制限や外来/通所利用制限など、引き続きご不便をおかけいたしております。当施設では、感染予防に努めるだけではなく、昨年度は一般のお子さんや地域の高齢者に対する日曜ワクチン接種を行うなど、地域の感染症対策に貢献してまいりました。これからも、徳島県・小松島市などの関連機関と緊密に連携して、新型コロナウイルス感染症に立ち向かってまいりますので、ご理解・ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
 
 当施設は、昭和34年5月に定員40名の肢体不自由児施設「徳島県立ひのみね学園」として開設されました。次第に定員を増やし、昭和58年には、「徳島県立ひのみね整肢医療センターひのみね学園」と改称するとともに、「徳島県立ひのみね整肢医療センターひのみね療護園」  (定員50名)を開設しました。平成18年に日本赤十字社徳島県支部が経営委譲を受け、平成27年に「徳島赤十字ひのみね総合療育センター」「徳島赤十字障がい者支援施設ひのみね」に改称しました。
 
 「徳島赤十字ひのみね総合療育センター」には、18歳未満の医療型障害児入所施設と18歳以上の病院機能を有する社会福祉施設として140名の定員があります。さらに外来での診療・リハビリテーション医療の提供のほか、18歳未満の重症心身障がい児のための「児童発達支援ほっぷ」、発達障害児を対象のための「児童発達支援センターひのみね」、18歳以上の在宅障がい者のための「生活介護かがやき」があり、ライフステージにあわせた児者一貫の支援を提供しています。
 「徳島赤十字障がい者支援施設ひのみね」では、50名の18歳以上の身体障がい者の方に対して、生活介護・施設入所支援を行っており、相談支援業務も展開しています。
 
 当施設の60年余の歴史のなかでも、「障害」に対する見方・考え方は、「克服すべき目標」から「ありのままに受け入れる個性」へと変わりつつあります。このような中、ひのみねを利用される方やご家族が笑顔でいられることは、寛容で明るい社会の証となります。
 
 当施設は、利用される皆様と心を通わせ、質の高い医療・福祉サービスを提供し、豊かな生活に向けての支援を行うことを基本理念としています。私たち職員一同は,障害の克服に努め、それでも残る障害を個性として社会に受け入れていただけるよう微力を尽くして参る所存です。
 
 今後とも関係者の皆様よりのご鞭撻・ご支援・ご協力を賜ります様,よろしくお願い申し上げます。


令和3年4月 ごあいさつ

      園長 加藤 真介
 令和3年4月1日より、徳島赤十字ひのみね総合療育センターおよび徳島赤十字障がい者支援施設ひのみねの園長に就任しました加藤でございます。これまで私はリハビリテーション科専門医・整形外科専門医として、徳島大学病院などの急性期病院で勤務してきました。このたび、私が医師を志した原点である「ひのみね学園」に勤務する機会を得たことを、非常に嬉しく思います。
 
 当施設は、昭和34年5月に定員40名の肢体不自由児施設「徳島県立ひのみね学園」として開設されました。次第に定員を増やし、昭和58年には、「徳島県立ひのみね整肢医療センターひのみね学園」と改称するとともに、「徳島県立ひのみね整肢医療センターひのみね療護園」  (定員50名)を開設しました。平成18年に日本赤十字社徳島県支部が経営委譲を受け、平成27年に「徳島赤十字ひのみね総合療育センター」「徳島赤十字障がい者支援施設ひのみね」に改称しました。
 
 「徳島赤十字ひのみね総合療育センター」には、18歳未満の医療型障害児入所施設と18歳以上の病院機能を有する社会福祉施設として140名の定員があります。さらに外来での診療・リハビリテーション医療の提供のほか、18歳未満の重症心身障がい児のための「児童発達支援ほっぷ」、発達障害児を対象のための「児童発達支援センターひのみね」、18歳以上の在宅障がい者のための「生活介護かがやき」があり、ライフステージにあわせた児者一貫の支援を提供しています。
 「徳島赤十字障がい者支援施設ひのみね」では、50名の18歳以上の身体障がい者の方に対して、生活介護・施設入所支援を行っており、相談支援業務も展開しています。
 
当施設の60年余の歴史のなかでも、「障害」に対する見方・考え方は、「克服すべき目標」から「ありのままに受け入れる個性」へと変わりつつあります。このような中、ひのみねを利用される方やご家族が笑顔でいられることは、寛容で明るい社会の証となります。
 
 当施設は、利用される皆様と心を通わせ、質の高い医療・福祉サービスを提供し、豊かな生活に向けての支援を行うことを基本理念としています。私たち職員一同は,障害の克服に努め、それでも残る障害を個性として社会に受け入れていただけるよう微力を尽くして参る所存です。
 
 今後とも関係者の皆様よりのご鞭撻・ご支援・ご協力を賜ります様,よろしくお願い申し上げます。


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