2019年8月のひとりごと
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2024-02-23T13:35:35+09:00
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2018-09-01T00:00:00+09:00
学校心臓検診
https://www.hinomine-mrc.jp/pages/56/detail=1/b_id=415/r_id=117#block415-117
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<div> 学校心臓検診は、内科検診時の学校医による聴診で、心雑音や異常心音、脈のみだれ、また視診による身体所見により二次検診対象者を抽出します。そして小学校、中学校、高等学校の1年生全員には心電図検診が行われ、有所見者には二次検診を受診していただいています。この我が国の学校心臓検診システムは世界でも類を見ないシステムです。そこで今回のブログでは学校心電図検診について述べます。</div>
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<div> 1995年に小学校、中学校、高等学校の各1年生全員に心電図検査が義務付けられて以来、全国的に行われています。徳島県では私が小児科医になった40年以上前から心電図検診は行われていました。心電図検診の流れは、まず各学校で対象者に心電図検査を行います。そして多くの市町村は心電図判読委員会で、小児循環器学会が中心に作成した心電図判定基準に則り二次検診対象者を抽出します。私は毎年、徳島市、小松島市、板野郡の心電図判読委員会に出席しています。</div>
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<div> 二次検診医療機関は、心エコー検査が行えることを条件に徳島県医師会が指定しています。私も30年以上この心臓二次検診を行っています。二次検診対象者は、学校で検査した心電図と4枚綴りの報告書を持って受診します。病気で受診するときと同じように保険診療となります。医療機関は検診結果(病名・異常なし、生活指導管理区分など)を4枚綴り(本人用、学校用、二次医療機関用、医師会報告用)に記載します。検診結果の実際は医療機関での管理不要がほとんどであり、管理しなければならない場合でも区分“E”(体育はすべて可、運動クラブも可)がほとんどです。しかし、毎年、手術治療を必要とする心房中隔欠損症や厳重に管理・治療の必要な心筋症なども新たに見つかっています。</div>
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<div> 心電図二次検診受診率は例年ほぼ100%です。これは学校によっては二次検診結果が出るまでは体育や部活を止められている場合もあり、保護者も心電図異常(有所見)があると通知があれば、大変心配するからであると思われます。ところが学校検尿検診や小児肥満の健康管理システムなど他の学校検診の二次検診受診率は非常に低くなっています。学校検尿検診では治療や運動・生活制限の必要な腎疾患が見つかることも少なからずあり、小児肥満では脂肪肝、脂質異常症、糖尿病、高血圧などの合併症が多くみられますので、二次検診対象のすべての児童生徒は必ず受診するようにしていただきたいと思います。</div>
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